「2012年新春、愛球人の考える、日本サッカー界の論点。」

 こんにちは。愛球人と申します。

 

 「愛球人ホームページ。」、第5回のブログエントリーの論題は、「2012年新春、愛球人の考える、日本サッカー界の論点。」です。

 

 実質的には、ブログエントリーの本論の4回目になります。そして、自分自身が待望していた、サッカーブログエントリーの1回目になります。

 今回の位置付けは、「伝えたいことを読み物的に書き綴るエントリー」ですので、コメント欄はないことを、御理解頂けると、とても有難く思います。

 また、私のHPにおけるブログは、過激な内容がどうしても多くなることかと思いますが、今回は、とりわけ過激になってしまうかな、と正直感じております。読者の中には、私の考えに共感できない、と考える人間も少なからずいるかなと思いますが、こういう考えもあるんだ、と解釈して御拝読して頂けると、とても有難く思います。

 

 今回は、「2012年新春、愛球人の考える、日本サッカー界の論点。」とあります。ですが、特にJリーグの移籍市場や、本田圭佑の移籍問題については、別途何らかの形で個別に考察したいと考えておりますので、今回は、文字通り「総論的」な考察になるかなと思います。

 人間の数だけ個性があるように、サッカーファンの数だけ価値観があるかなと思いますし、今回、ここに示すのは、あくまでも自分(愛球人)の価値観に過ぎません。

 ですので、本論を示すにあたり、まず、自分なりの「サッカー観」を、ざっくりとですが示したうえで、自分なりの考察をしたい、と考えております。

 

 では、今回のエントリーにおける考察を始めます。

 

 

 考察を始めるにあたり、まず、私のHPにおける「プロフィール」欄にも記しておりますが、自分(愛球人)の「サッカー観」の基本的なことを、記させて頂きたく思います。

 

 

 (図解1)「愛球人の基本的な『サッカー観』。」

 

 (1)「美しく魅せて勝つ」「スペクタクル」「できるだけ攻撃に人数を掛ける」「全員攻撃全員守備」「ファンタジスタを最大限に活かす」「トライアングルを最大限に駆使する」「創造性、仕掛け、スペースを重要視する攻撃」「長短のパスおよびドリブルを最大限に活用する攻撃」。上記の8つの要素が、自分の理想とするサッカースタイルです。

 (2)基本的に、選手、サッカースタイルを楽しむ、というのが、自分のサッカー観戦における基本スタイルです。ですので、特定のサッカースタイルに傾倒する傾向が強い一方で、特定の応援チームはございません。ただ、好きな選手はたくさんおり(恐らく少なくとも日本人選手だけでも30人は超えるかと)、とりわけ、直輝、元気、柏木等が大好きな選手であることから、現在のツイッターのアイコンは、浦和レッズのエンブレムを採用しております。

 (3)「自分たちのサッカースタイルの構築及び具現化」に対する強いこだわりを抱いており、ブログエントリーでも、このことを前面に押し出す傾向が強いことを御理解頂けると有難く思います。また、「移籍市場大好き人間」でもありますので、このことをも御理解頂けると有難く思います。

 

 

 上記のことから、恐らく御理解頂けるかなと思いますが、自分は、「超攻撃的スペクタクルサッカー絶対主義信奉者」という感じのサッカーファンです。

 極論すれば、「つまらなく勝つ」よりも「美しく負ける」方がよっぽどましである(勿論、状況には夜かなとは思いますが、基本的には)、そういうサッカー観の持ち主です。ですから、「結果」よりも「内容」にこだわるタイプのサッカーファンですね。

 ですから、海外のサッカーでいえば、スペインリーグ、オランダリーグのスタイルは、とても大好きです。クラブでいえば、特にアヤックス(オランダ)のサッカーが大好き、という感じですね。

 

 とはいえ、では、「守備的サッカー」を全否定するのか、といえば、そうではありません。

 というのも、最も観る海外サッカーのリーグは、実は「セリエA(イタリアリーグ)」です。

 それは何故か。「いかにして試合をコントロールするか」「いかにして失点しないか」「いかにして相手の守備組織を崩すか」といったように、「駆け引き」が要所で展開されるからです。

 

 そう。自分が、「サッカーが大好き」な理由の一つに、「サッカーは頭脳的なスポーツであるから。」ということがあります。勿論、技術の素晴らしさは、ある種の天才性も求められるかもしれません。特にスペインの2強(バルサ、レアル)のサッカーは、そういう要素が少なからずあるので、少なくともバルサのサッカーを日本サッカー界が具現化するのは、正直とても厳しいだろう、と自分は考えております。

 しかし、サッカーの魅力の一つに、「どのようなプレーをすれば、決定機を生み出せるか」「数的不利の中でどうすればピンチを乗り越えられるか」といったことがあると思う訳です。

 

 先程、セリエAのサッカーは、スペインリーグと同じか、むしろそれ以上に好きかも、という趣旨のことを記しましたが、「球際の駆け引き」は勿論、スペースや対人をめぐる駆け引きも、要所で伝わってくる。単純な肉弾戦でも、美しい技術にものを言わせるだけでもないところに、実はある種の強い魅力を抱く訳です。

 

 

 その意味で、日本代表(男子)の指揮官にザッケローニを招聘できたことは、とても有難いことであると、正直強く思いますし、自分としては、イタリアのサッカーは、日本サッカーの手本の一つになり得るように思うんですよね。その一方で、オランダ(特にアヤックス)のサッカーのテイストも、大いに取り入れて欲しいなあ、と思ったりしますが。

 より一層深く述べれば、自分の現時点での考えとしては、「日本サッカー界として志向して欲しいサッカースタイル」という意味では、スペインやオランダの「テクニック重視のスタイル」に加えて、イタリア仕込みの「駆け引きを駆使するスタイル」を、大いに融合させればよいのでは、と感じる訳です。

 

 というのも、欧州の主要リーグ(ここでは、スペイン、イングランド、イタリア、ドイツ、フランス、オランダ、ポルトガルを主として考える)のサッカーを見ると、それぞれのリーグの「持ち味」がにじみ出ているように映る訳です。それぞれの代表のサッカーも、およそ似たような感じでしょう(代表の場合、イタリアやフランスが方向性を再構築中であったり、ドイツのようにより攻撃志向を強めているチームもあったりするが、いずれにせよ、根っこのテイストはいずれも基本的には、プラスの意味で不変なのかな、と自分は感じる訳です)。

 

 つまり、欧州の主要なリーグ、あるいは代表は、「自分たちのサッカースタイル」が伝わってくる訳ですね。そういう「自分たちのサッカースタイル」が、「日本サッカー」として、果たしてどれほど具現化されているのか。自分は、正直、このことに強い危機感を抱いています。

 

 

 「日本サッカーとしての『サッカースタイル』の構築及び具現化。」

 

 

 このことこそ、2012年の日本サッカー界の最大の論点といってよく、そして、「中長期的ビジョン」をいかにして描けるか、ということをも含めて、自分自身、強く拘っていきたいこととしてあるんですよね。

 できることならば、協会として、A代表、女子代表(なでしこ)、五輪代表、育成年代が、「同じ方向を向く、根っことなる理念を共有できる」、そういう「思い」なり「システム」なりを共有できるようにして欲しい、と願う訳なんですよね。勿論、一朝一夕にできることではないとは思いますが。

 

 で、代表以上に、自分が危惧していることとして、「Jリーグの各クラブチーム」という意味で、「自分たちのサッカースタイル」を具現化できているといえるチームが、どれほどあるだろうか、ということです。

 現状として、「自分たちのサッカースタイル」を構築できている、といえるのは、自分は、下記のように考える訳です。

 

 

 「恐らく、『鹿島だけ』といわざるを得ないかもしれないし、その鹿島も、『小笠原→柴崎』の王位継承(攻守の軸、あるいは攻撃のタクトを振るう存在)がスムーズにいくかどうかによって、骨格が揺さぶられる可能性も全否定はできない(大崩れすることはないだろうとは思うが)。

 名古屋は、ピクシー政権を熟成させて、『ピッチを最大限に大きく使う』スタイルの熟成、という方向性は、個人的には間違っていないとは思う。ただ、クラブとして、いずれピクシー政権が終焉しても、この方向性を堅持させることができるかに注目である。

 G大阪は、西野朗政権の『引き際』があまりよろしくなかったように映り、それ以上に、どのような意図を以て、セホーン政権を誕生させたのかがよくわからない。西野朗政権が、とりわけ06年以後の6シーズンを掛けて熟成した、『ポゼッションスタイル』の根っこを堅持できるか(勿論各論的あるいは個別具体的な修正点には着手して然るべきではあろうが)に注目である。

 他には、個人的には、浦和の『ミシャスタイル』、清水の『ゴトビスタイル』は、『石の上にも3年』という言葉があるように、個人的には方向性には共感できるので、中長期的スパンで具現化して欲しいと強く願う(少なくとも、志半ばで挫折を余儀なくされた『フィンケスタイル』のようにはなって欲しくない。勿論、サポがそれ相応の辛抱強いサポートをできるかどうかも重要であろうと考えるが)。」

 

 

 何も、Jのいずれをものクラブが、異口同音に「攻撃志向」でなければならないとまでは思いません。例えば、横浜FMのように、堅守を基礎とするスタイルを伝統的に志向してきたならば、その伝統は大いに活用して然るべきとは思うんですよね、個人的に感じるのは。

 つまり、オランダリーグのように、布陣も志向するサッカーもいずれのクラブもほとんど同じである、そこまですることはないだろう、とは思う訳です。

 

 ですが、「日本サッカー界として」、個別具体的な方法論はそれぞれ大いにあってよいと思うけど、根っこの大枠的なスタイルとして、例えば、「創造性、仕掛け、スペースを最大限に活かす」とか、「全員攻撃全員守備」とか、「攻守の素早い切り替え」、「崩しの引き出しを複数以上機能できるようにする」とか、そういったことが大切ではないか、と思う訳です。

 

 

 ここに、興味深いコラムがあるので、リンクを貼らせて頂きます。

 (スポーツナビ「日本に創造性豊かな選手が育つ土壌はあるか」)

 http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/other/text/201201250007-spnavi.html

 http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/other/text/201201250007-spnavi_2.html

 

 

 そう。「ファンあってのスポーツ」であると思いますし、その意味では、「観ていて楽しい、面白いサッカー」を、やっぱりファンは観たいと思うんですよ。

 昨年は、女子W杯で、なでしこジャパン(女子日本代表)が世界一に輝き、称賛されましたが、それは、「美しさ」「強い攻撃性」を志向するサッカーという内容面の評価は、大きいのではないかと思います。なでしこのスタイルは、「日本サッカー界としてのフィロソフィー(サッカー哲学)」の、一つのたたき台にはなるのではないか、と自分は感じます。

 

 それと、育成システムの充実ですね。クラブレベルならば、毎年1人以上はコンスタントにトップチームに昇格できる、高いレベルでのユース(下部組織)システムの構築。あるいは、協会レベルでならば、現在、「JFAアカデミー」が創設されていますが、できることならば、育成年代からA代表、女子代表まで、根っこでの一貫性のある育成システム、サッカースタイルの構築及び具現化が絶対に必要である、と強く思う訳です。

 

 「JFAアカデミー」のHP。

 (http://www.jfa-academy.jp/

 

 

 つまり、下記のことこそ、とても大切である、と強く主張したい訳です。

 

 「2012年を、『日本サッカー界(あるいはJクラブ)としての、『自分たちのサッカースタイル』を具現化するための種を蒔く年にして欲しい。」

 

 この思いを、強く抱く訳です。

 

 

 他にも、強く希求することは、正直わんさかありますが、言い出すとあまりにも長くなりそうな感じですので、いずれおいおい考察できれば、と考える次第です。

 

 

 長文、駄文、とても申し訳ございません。

 未熟な自分で申し訳ないですが、今後とも何卒よろしく御願い申し上げます。