「2012年J1序盤戦、ガンバ大阪の崩壊及び再建における一考察(その3)。」

 こんにちは。愛球人と申します。

 

 「愛球人ホームページ。」、第13回のブログエントリーの論題は、「2012年J1序盤戦、ガンバ大阪の崩壊及び再建における一考察。」です。

 

 実質的には、ブログエントリーの本論の12回目になります。そして、サッカーブログエントリーの4回目になります。

 今回は、掲示版とのコラボエントリーの3回目、という位置付けです。今回は、「議論するエントリー」と「感じることを伝えながら読者と意見交換をもしたいエントリー」の中間型という位置付けになるかなと思います。

 今回は、とても長い文章になるので、(その1)(その2)(その3)(その4)に分割して執筆させて頂きます。

 

 ブログ本体については、コメント欄は設けません。その一方で、読者との議論、意見交換的な意味付けとして、掲示板にてコメント欄を設けさせて頂く感じです。

 私のHPにおけるブログは、過激な内容がどうしても多くなることかと思いますが、今回は、とりわけ過激になってしまうかな、と正直感じております。読者の中には、私の考えに共感できない、と考える人間も少なからずいるかなと思いますが、こういう考えもあるんだ、と解釈して御拝読して頂けると、とても有難く思います。

 

 では、(その2)の続きから、考察を始めます。

 恐らく、主観全開になるであろうことを御理解頂けますと、とても有難く思います。

 

 

  ここでは、「G大阪の再建の処方箋」を自分なりに考察することを、主体にしたいと思います。

 

 

 (図解6)2012年G大阪布陣(現状編。その1)。

 (大阪ダービーで採用された布陣。)

 システム(4-4-2)。

 監督(セホーン)。

 

 

             李昇烈              ラフィーニャ

 

 パウリーニョ                                   二川

 

             遠藤               明神

 

 藤春          今野               中澤聡         加地

 

                     藤ヶ谷

 

 

 結論的に述べれば、(図解6)は、「選手、戦術、布陣がほとんど全く整合性がない」と考えざるを得ません。

 では、セホーン政権が志向していたであろうスタイルを具現化し得る布陣を、(図解7)として示します。

 

 

 (図解7)2012年G大阪布陣(現状編。その2)。

 (セホーン政権が志向していたであろうスタイルを具現化し得る布陣。)

 システム(4-4-1-1)。

 監督(セホーン)。

 

 

                              ラフィーニャ

                              (パウリーニョ)

             李昇烈

 

 寺田紳                                      倉田

 (星原)                                     (星原)

             遠藤               内田達

                              (武井)

 藤春          今野               丹羽          加地

 (沼田)                         (金正也、中澤聡)

                     藤ヶ谷

                    (木村敦)

 

 

 上記の布陣図からわかるかと思いますが、自分は、セホーン政権が志向していたであろうスタイルは、「デルネーリスタイル」である、と考えております。つまり、セリエA(イタリア)の、「09-10サンプドリア型」です。

 この「デルネーリスタイル」。簡潔に述べれば、下記のような感じになります。

 

 

 (図解8)セホーン政権が志向したであろう「デルネーリスタイル」とは。

 

 「(1)CF(点取り屋型が望ましい。できれば裏への飛び出しと守備意識の兼備が求められる。)

 (2)SS(ファンタジスタの事実上の唯一の居場所。創造性に卓越するタイプの選手といっても、『つくる』だけではなくて、『決める』資質も兼備することが求められる。)

 (3)両SH(攻守両面で卓越する運動量、スピードが求められる。そして基本的にサイド張り付きで仕掛けと献身性(守備意識)の兼備が必要。故にトレクアルティスタ(OH。10番)タイプの選手は活きない。)

 (4)2CH(一方がレジスタ型、もう一方がバランス型が望ましい。)

 (5)両SB(強い攻撃志向が求められる。運動量、スピードが必要。)

 (6)2CB(CBの一角には、卓越するラインコントロール及び組み立て能力が求められる。そして、2CBのいずれをも、卓越するスピードがあることが望ましい。) 」

 

 

 このように考えると、まず、(図解7)のスタイルだと、トレクアルティスタのテイストが強く、「つくる」に特化する10番タイプの二川の居場所はありません。つまり、二川をこのスタイルにあてはめること自体、無理がある訳です(この時点で「西野スタイル」を否定していることと同義である訳だが)。

 阿部浩もしかり。二川よりはアタッカー色が強く、SSやWGにも対応可能な選手ですが、あくまでも、流動的な動いてこそ活きる選手です。ですから、両SHではまず活きない。SSにしても、李昇烈を軸に置かざるを得ないので、これも厳しい。

 そして、(図解7)のスタイルだと、スタイルの主体は、2トップであり、そして両SHです。レジスタの遠藤は、守備負担がどうしても大きくなります。これは、(その2)で示した、(図解3)と比較すると、お分かり頂けるかな、と思います。

 ですから、正直、遠藤自身の「衰え」は否めないのですが、それ以上に、遠藤が「セホーンスタイル」と符合し得なかったことが否めない、この時点で崩壊は遅かれ早かれ不可避であった、と自分は強く思うのです。

 

 

 ですので、「西野スタイル」と「セホーンスタイル」には、あまりにもその「方向性」が異なり過ぎていたように映ってならない。

 現に、自分の眼には、選手、指揮官、フロントのそれぞれが、「同じ方向を向いている」とは、「とても思えない」感じであった訳です。

 確かに、スタイルにメスを入れることには、少なからず「痛み」が伴います。

 例えば、07年の鹿島(オリヴェイラ政権)、09年の浦和(フィンケ政権)、11年の清水(ゴトビ政権)、等々。

 いま、この3つの事例を挙げました。そして、この3つは、いずれも「うまくいかない」時期を経験しました。

 しかし、この3つについて述べれば、少なくとも、選手間、そして選手と指揮官の間では、「同じ方向を向く」ことの意思統一がなされていた。

 それが、今回のG大阪のセホーン政権ではなかった。これが、今回の最大の問題であったように、自分は考える訳です。ですから、崩壊は遅かれ早かれ「自明の理」であった。

 

 

 ですが、選手の個人能力の問題も、否めなかったように思うのです。とりわけ、ベテランの個人能力の衰えは、もはや看過できないな、と。

 特に衰えが目に付くのが、明神、中澤聡、加地の3人です。「抜かれる」場面があまりにも散見される。単純にスピードの衰えと考えざるを得ないでしょう「スピードの。

 とりわけ、明神、加地は、ここぞの大一番のインテンシティー(集中力)は、特筆のものがあった。しかし、大阪ダービーやACLのパフォは、もはや限界感が否めませんでした(特に明神)。

 

 遠藤や今野も然りです。

 とりわけ今野は、確かに要所での読みの鋭さは感じますが、勝負どころで「抜かれる」場面が散見される(ドリブルで抜かれるよりは、巧みにマークを外される感じか)。組み立て能力もあまり感じることができない(闘莉王どころか、永田充[浦和]よりも見劣りしてしまう)。

 申し訳ないですが、現状では、今野は、「パーソナリティー」の不足感を露呈しているといわざるを得ないでしょう。少なくとも、精神面において(技術面では到達していると思うのだが)、G大阪(ACLレベル)の器量が乏しいのではないか、と。

 

 (ここでいう「パーソナリティー」とは、「責任や逆境から逃げない精神的な強靭さ」の意味である。)

 

 この時点で、今野の獲得は「失敗」である、と考えざるを得ないこと自体、悲しいことなのですが(是非とも巻き返して欲しいと強く願うが)、遠藤についても、スタイルの犠牲者的な側面が少なからずあるとはいえ、一つ一つのプレーの「精度」の衰えが見られる。受け手に優しいパスが持ち味であったはずなのに、それがあまりできなくなっているように映る訳です。

 (少なくとも、遠藤と今野は、現在のパフォを大きく改善できない限り、6月の最終予選序盤3連戦の「23人枠」に入れるべきではない、と強く考えます。)

 

 

 要するに、「セホーンスタイル」は、「西野スタイル」を否定するスタイルであったことが否めない。その上、ベテラン選手の個人能力の衰えも深刻といわざるを得ず、補強の目玉選手のパーソナリティーの不足感も露呈。

 これでは「崩壊」は「必然」である訳ですが、セホーン政権の器量の限界感のみならず、フロントの編成能力の稚拙性によるところも大きいのではないかと、正直強く考える訳です。

 

 

 (図解9)2012年G大阪布陣(現状編。その3)。

 (3人の外国人FWの共存を最大限に志向する場合。)

 システム(4-3-1-2)

 監督(セホーン)

 

 

         パウリーニョ                 ラフィーニャ

 

                     李昇烈

 

         遠藤                     倉田

                               (寺田紳)

                     内田達

                    (武井)  

 藤春         今野               丹羽           加地

(沼田)                        (金正也、中澤聡)

                     藤ヶ谷

 

 

  で、(図解9)では、「外国人FW3人の共存」に最大限の比重を置いた布陣編成を、自分なりに示してみました。

 モデルは、「11-12ローマ型」です。

 下記に、攻撃的ポジションそれぞれのタスクを、示してみましょう。

 

 

 (図解10)図解9の布陣における攻撃的ポジションのそれぞれのタスク。

 

 「SS(李昇烈。「下がり目のCF」ともいえる。ピッチ狭しと流動的に動き回る。守備負担は最大限に免除。つまり、最大限の「戦術的自由」を付与する、ということ。ただし、「つくる」と「きめる」の兼備が求められる。)

 左FW(パウリーニョ。左に流れるプレーを最大限に許容。ただし、前線からの守備意識は遂行すること。左WGとSSのテイストを50対50で兼備という感じ。)

 右FW(ラフィーニャ。裏への飛び出し、足下でのポストプレー、前線からの守備意識が主たるタスク。右に流れるプレイが少なからず求められるが、できるだけゴールに近い位置でのプレーが望ましい。)

 左MF(遠藤。レジスタ的なプレーが主たるタスクだが、それなりの守備意識をも求められる。局面に応じて2CHの一角としてもプレー。遠藤不在時は、倉田[あるいは武井]を起用。)

 右MF(倉田あるいは寺田紳。ラフィーニャをできるだけゴール前でプレーさせるべく、サイドアタッカーの如く振る舞いつつ、攻守両面での突破力及び献身性、守備意識を兼備することが求められる。運動量、スピードの兼備が必要かと。)

 CH(内田達あるいは武井。「フォアリベロ」の如く振る舞う、「デロッシ的役割」。スピード、読み、低い位置からの組み立ての兼備が求められる。つまり攻撃面では遠藤の補完的役割をも担い得ることが求められることになる。)」

 

 

 この場合でも、トレクアルティスタ的なテイストが強い、二川及び阿部浩の居場所がありません。

 SSでは、「きめる」と「つくる」の兼備が求められ、しかも李昇烈が鎮座するため厳しい。

 左MFでは、レジスタ的資質の兼備が求められるため、これも厳しいかと。

 故に、このスタイルでも、「西野スタイル」との乖離を認識せざるを得ない訳です。

 

 

 で、セホーン政権終焉、松波正信政権誕生、となった訳ですが、自分は、下記のことを、強く抱く訳なんですよね。

 

 「誰が指揮官に就任しようとも。勿論、『西野スタイルの深化的継承』が求められることは言わずもがななのだが、むしろ最重要命題は、『抜本的世代交代』である。『抜本的世代交代』及び『選手の起用法の大胆な転換』なくして、G大阪の再建はあり得ないと覚悟して欲しい。

 故に、今季はタイトル獲得という結果面は度外視して(さすがに残留はできるであろうと思うし、地力を考慮すれば勝点50は突破できるであろうが。ACLはGL突破は叶えて欲しいと思うが)、『中長期的ビジョン』に照らしての『育成面』、そして『内容面』にあくまでも最大の比重を置くべきである。

 育成や内容をなおざりにして結果重視にひた走れば、08年や11年の浦和のような惨状になりかねないと強く危惧する。」

 

 この思いを、正直強く抱く訳です。

 では、(図解11)にて、現有戦力の個々の選手の望ましい起用法についての私見を示します。

 主観全開になってしまうことを、何卒御理解頂けると有難く思います。

 

 

 (図解11)2012年G大阪、現有戦力の望ましい起用法における愛球人私案。

 

 (1)李昇烈(FWの軸。流動性を最大限に活かす起用法が望ましい。ただし、創造性、仕掛け、シュート意識を最大限に引き出すことが、チーム力向上に結び付き得るのではないか。)

 (2)ラフィーニャ(李昇烈と共にFWの一翼を担う。裏への飛び出し、足下でのポストプレー、前線からの守備意識が主たるタスクになる。基本は先発起用だが、状況に応じて日本人FWに先発を譲ることも考慮すべきかと。)

 (3)パウリーニョ(現状では第3の外国人FW。起用時はFWのターンオーバー要員あるいはスーパーサブ的感じ。構想から外すのも一案かもしれない。今夏の移籍市場にて、中東、中国、MLSのいずれかに売却が望ましい。そして売却資金は、来冬の移籍市場での補強資金に充てることが望ましいかと。)

 

 (4)佐藤晃(FWのパワープレー要員。現状では伸びしろ的にもACLレベルとしては時間限定的な起用にならざるを得ないかと。)

 (5)川西(故障が癒えればFWの一翼として期待大。ただしまずは故障を完治させることに全力を注いで欲しい。裏への飛び出しを活かして、李昇烈との「スモール2トップ」ができれば理想的。あるいは3トップの一翼としても機能し得るかと。)

 (6)星原(快足が持ち味で、前線からの守備意識をも兼備。「スピードスター」として開花して欲しい存在。2トップの一角、あるいは3トップの両WG、「4-4-2」の両SHとしての起用も一案。FWの一翼として先発の座を勝ち取れれば理想的だが、まずはターンオーバー要員からのスタートか。)

 

 (7)阿部浩(流動性を最大限に活かす起用が望ましい。SS、両WG、OHに対応可能だが、辛抱強くできるだけ先発起用して潜在能力を引き出すことが、中長期的観点でチーム力向上になり得るかと。トレクアルティスタ的起用がベストだが、あるいは、2トップや3トップの一角での起用も一案かもしれない。二川との同時起用も充分可能。ただしサイド張り付きは厳禁。)

 (8)二川(トレクアルティスタ的起用がベストだが、世代交代促進の観点から、阿部浩と先発の機会、プレータイムをシェアしつつ、勝負どころの大一番では豊富な経験を生かしての先発起用も大いにあってよい。勿論、器量的にはまだまだレギュラークラスであるし、阿部浩、遠藤との同時起用も充分可能である。)

 (9)遠藤(唯一無二のゲームメイカーとしてまだまだ君臨して欲しいが、起用法には工夫が必要。勿論、軸となる存在なので原則先発だが、体力やスピードの衰えが否めないので、時間限定での起用とか、格下相手を主体に、休養させることも肝要かと考える。)

 (10)明神(これまでの大功労者ぶりは称賛されてしかるべきであるが、体力及びスピードの衰えが看過できないことも否めない。故に、レギュラーとしてはもう限界感を認識せざるを得ないかと。つまり、「精神的支柱」兼「クローザー要員」としての起用。)

 (11)佐々木(これまでの功労者ぶりは認めるが、世代交代の一環として、「トレード要員」やむなしかと。今夏の移籍市場にて、例えば、小林亮[山形。両SB]とのトレードは一考に値するのでは。)

 

 (12)倉田(基本的に2列目での起用が望ましい。中央、サイドのいずれでも輝きを放ち得る。ベストの起用法は、OHとSHのテイストを50対50で兼備し得るポジションでの起用か。勿論、二川[阿部浩]、遠藤との同時起用も充分可能。状況に応じて、遠藤のポジション、つまりレジスタ的な起用も大いに試行して然るべきと考える。)

 (13)寺田紳(基本的に2列目での起用が望ましい。中央、サイドのいずれでも輝きを放ち得る。ベストの起用法は、OHとSHのテイストを50対50で兼備し得るポジションでの起用か。勿論、二川[阿部浩]、倉田との同時起用も充分可能。倉田よりは攻撃に比重を置く起用法が望ましいと考える。)

 (14)武井(CH、両SH、両SBのいずれにも対応可能。ベストはアンカー的な起用法と考えるが、選手構成的に考えれば、攻守両面をオーガナイズする「橋本英的な起用法」、あるいは、手薄感の否めない右SB要員としての起用も大いに考慮されて然るべきと考える。)

 (15)内田達(CBとしては、現状では今野が君臨するために厳しいが、読みの鋭さと組み立て能力を兼備し得る意味で、現有戦力では、恐らく「遠藤の後継者」の資質を有する唯一の存在と考える。その意味で、いずれレジスタで勝負させるべく、先発起用し続けて辛抱強く育てたい[イメージ的には、「G大阪版扇原」である]。そのため、まずはアンカー役、つまり「ファン・ボンメル的役割」として辛抱強く起用して欲しい。それこそが、中長期的にチーム力向上になり得るし、遠藤、今野との同時起用で、攻守両面での支配力向上に結び付き得ると考える。勿論、遠藤不在時はレジスタ的役割としての起用、そして今野不在時は、CBとしての起用も大いにあってよいとも考える。)

 

 (16)加地(右SBの軸。ただし、世代交代促進の観点に照らして、ときとして若手に先発の機会を譲ることが求められるかと。つまり、プレータイム減少を受容しつつ、勝負どころの試合で真価を発揮し得る、そのような起用法が望ましい。)

 (17)藤春(左SBの軸。攻撃型。左利き。故に、積極的に仕掛けて欲しいと強く願う。ただし、状況や調子に応じて、沼田と併用されて然るべきとも考えるし、左サイドの高い位置[左WG、左SH]での起用も考慮されて然るべきと考える。)

 (18)沼田(左SBとして、藤春と併用が望ましい。基本的に、左利きの攻撃型かと。定位置をダッシュできれば、それ自体がチーム力の向上及び活性化になり得ると考える。)

 (19)横谷(CHとしては正直厳しい。愛媛時代にサイドでまばゆい輝きを放っていたことをも考慮すると、「サイドのマルチロール」に抜本的なコンバートを決行して、とりわけ右SBで「加地の後継者」として育成することが望ましいかと。バランス型でありながら仕掛けもそれなりにできる意味でも、加地の後継者になり得る。故に、主として右SBとして積極的に起用することが望ましい。勿論、加地との同時起用も可能。ただし、特に右SBとして機能し得ないと判断された場合は、来冬の移籍市場における「トレード要員」化やむなしの覚悟で臨んで欲しい。)

 

 (20)今野(CBの軸。ただし特に格下相手の場合は休養があって然るべきとも思うし、調子がよくない場合は、たとえ本来の器量が代表レベルといっても、容赦なくベンチ降格を厭うべきではないとも考える。勿論、「若手の手本」という意味でも、G大阪にふさわしい「パーソナリティー」の持ち主であることを証明して欲しいと強く願うが。)

 (21)丹羽(CBとしての今野の相棒の第1候補として起用して欲しい。スピードを考慮すれば、今野の相棒の最適任かと。ただし、金正也との併用で見極めるのが望ましいとも思う。組み立ては水準レベルかと考えるが磨けば伸びるかと。ラインコントロールはなかなかのものがある。守備重視のCHとしての起用も一案かもしれない。)

 (22)金正也(CBとしての今野の相棒候補として、丹羽と併用で起用して欲しい。組み立て能力を考慮すれば、今野の相棒の最適任かと。ただし、金正也との併用で見極めるのが望ましいとも思う。今野不在時は丹羽との同時起用が大いにあって然るべきとも考える。)

 (23)中澤聡(本来はCBのレギュラークラスであって欲しいが、スピードの衰えが否めないことや、組み立て能力がいま一つであることをも考慮しても、現状では、CBの4番手と考えざるを得ない。「クローザー要員」がベストの起用法だが。さらなる奮起をして欲しい。)

 

 

 上記のことが、あくまでも自分が指揮官ならばですが、それぞれの選手の望ましい起用法として、自分自身、強く考えております。

 いずれにせよ、「抜本的世代交代」及び「西野スタイルの深化的継承」なくして、「G大阪の再建なし」、このことを、強く考える訳です。

 

 ここで強調したいのは、確かに、結果面だけを重視するならば、ベテラン重視にするとか、外国人FWをできるだけ共存させる(例えば、特に最も結果を出しているパウリーニョを軸にするとか)、という方法もあるでしょうが、それでは、中長期的に照らして「ACLトロフィー奪還」が厳しくなってしまうのでは、と危惧するのです。

 つまり、「ガンバスタイル」の「根っこのフィロソフィー」の原点回帰、そしてよりパススピードを速くするとか、崩しの引き出しを増やす等の「深化的継承」、そして、とりわけ下部組織上がりを主体とする生え抜きの若手を(勿論リスク覚悟で)積極的かつ辛抱強く起用し続けること、それが大切であるように考える訳です。

 いずれにせよ、従来的な選手起用の固執では、本質的な問題解決にも、抜本的なチーム再建にもならないと考える訳です。どれほどの功労者でも、チームスタイルにそぐわなくなれば、容赦なく外すことを厭うべきではない。自分たちは、「再建モード」に突入したのだ、という認識をどれほど持てるかでしょう。

 だから、特に有望な若手を主体に、「大胆なコンバート策」「複数ポジション制」を厭うべきではない(上記ならば、内田達、星原、武井、横谷、倉田等がこれにあたる)。このことが、大切であるように考える訳です。

 そして、少なくとも今季は、「ACL出場権獲得」等の目先の結果にとらわれないこと。もっといえば、「3年スパン」で「ACLトロフィー奪還」を叶え得るチーム再建をして欲しい、と強く願う訳です。

 

 (その4)では、自分なりの「4つの処方箋の選択肢」を、示してみたいと思います。

 

 

 という訳で、長い文章になりますので、続きを(その4)にて記します。

 何卒、最後まで御拝読して頂けると、とても有難く思います。

 

 よろしく御願い申し上げます。