「自分(愛球人)が考える、現時点における2013年WBC日本代表28人枠(その2)。」

 こんにちは。愛球人と申します。

 

 「愛球人ホームページ。」、第30回のブログエントリーの論題は、「自分(愛球人)が考える、現時点における2013年WBC日本代表28人枠。」です。

 

 実質的には、ブログエントリーの本論の29回目になります。そして、NPBブログエントリーの3回目、野球日本代表ブログエントリーの1回目になります。

 

 では、(その1)の続きから、考察を始めます。

 

 

 (その1)において、米国、キューバ、韓国のそれぞれの代表の予想される主力選手の顔触れを示しました。

 では、自分なりに考える、「2013年WBC日本代表28人枠」が、どのような陣容か。それが、(その2)での主たるテーマです。

 

 自分の考える「2013年WBC日本代表28人枠」は、どのような感じか、下記に、基本スタンスを示したいと思います。

 

 

 (図解4)自分(愛球人)が考える、「2013年WBC日本代表28人枠」選出における基本スタンス。

 

 (1)MLB組はダルビッシュ、青木のみでよかったが、どうしても欲しかったこの2人がアウトなのは痛いが仕方ないと思うしかない。

 (2)球児、中島は、編成的にも戦術的にも絶対に必要だが、MLB挑戦という本人の「志」を最大限に尊重すべき。その上で、球団側がWBC出場を容認すればもうけものの感じ。

 (3)出戻り組の西岡は、状態の判断が不透明なので今回は選考対象からやむなく除外。膝の手術の中村剛、肘痛を抱える吉川も、選考対象から泣く泣く外して考える。

 (4)WBCはタフな闘いであるので、心身の負担があまりにも大きい。故に、精神力を重要な選考要素とする。また、主として35歳以上のベテラン選手は原則的に選考対象から除外。

 (5)投手は左右のバランスをできるだけ重視する。特に対強豪国、あるいはパワー型の打者をいかにして封じるかと考えると、技巧派をできるだけ多く配しておきたい。

 (6)打者については、ポジションバランスに留意したい。また、破壊力で他国にどうしても劣ることや、他国が総じて守備力に不安を抱えることをも踏まえても、走塁力に優れる選手をできるだけ多く配したい。

 (7)対左腕投手ということをも踏まえても、同等の能力であれば、右打者の方を優先させる。また、できるだけ何か一つ以上に特筆する能力を持つ選手や、複数ポジションに対応可能な選手を優先して選考したい。故に、タイトルホルダーでも容赦なく落選対象になり得る。

 

 

 上記のことをも踏まえて、下記に、(図解5)にて、「愛球人的な2013年WBC日本代表28人枠」を示そうと思います。

 

 

 (図解5)自分(愛球人)が考える、「2013年WBC日本代表28人枠」。

 

 (投手。)

 田中将大(東北楽天、右)[今季成績10勝4敗。11年沢村賞等。]

 (国際試合では絶対不可欠の右の本格派。大舞台でこそ輝く強心臓でエースとして輝いて欲しい。)

 内海哲也(巨人、左)[今季成績15勝6敗。11年、12年最多勝等。]

 (左の軸として必要な存在。名門巨人でエースを貼り続けるハートの強さを評価。)

 前田健太(広島、右)[今季成績14勝7敗。10年沢村賞等。]

 (田中将、内海と「先発三本柱」を形成して欲しい。多彩な球種が魅力的。)

 能見篤史(阪神、左)[今季成績10勝10敗。12年奪三振王。]

 (左のロングリリーフとして期待大。強打者になればなるほど燃えるハートと球威を買って。)

 岸孝之(埼玉西武、右)[今季成績11勝12敗。]

 (緩急で勝負できる貴重な存在だから。今季の球宴等、大舞台でこそ輝けることも大きな魅力。)

 成瀬善久(千葉ロッテ、左)[今季成績12勝11敗、07年防御率王。]

 (本格派としても技巧派としても振る舞える左腕だから。左のロングリリーフとして期待。)

 石川雅規(ヤクルト、左)[今季成績8勝11敗。08年防御率王等。]

 (小さな身体から繰り出す多彩な球種は、特に対強打者でこそ輝くと思うから。)

 牧田和久(埼玉西武、右)[今季成績13勝9敗。11年新人王。]

 (世界的にも貴重なサブマリン。直後に本格派を投入するイメージならば、なおさら存在価値が増す。)

 森福充彦(ソフトバンク、左)[今季成績2勝5敗17S。]

 (貴重な変則左腕。心身両面のタフネスぶりをも買って。)

 涌井秀章(埼玉西武、右)[今季成績1勝5敗30S。09年沢村賞等。]

 (今季抑えを経験したことで、ロングリリーフから抑えまで対応できる貴重な存在に。)

 杉内俊哉(巨人、左)[今季成績12勝4敗。05年沢村賞等。]

 (豊富な国際経験と、それに裏打ちされた柔軟な投球術が魅力。左の救援の軸。)

 山口俊(横浜、右)[今季成績1勝2敗22S。]

 (25歳にして通算104S。九位とハートの強さで守護神として期待大。)

 

 (捕手。)

 阿部慎之助(巨人、左)[今季成績打率340、27本塁打、104打点、0盗塁。12年MVP、首位打者等。]

 (絶対不動の「5番・捕手」。恐らく最も変えの効かない選手。)

 炭谷銀二朗(埼玉西武、右)[今季成績打率194、0本塁打、23打点、0盗塁。]

 (第2捕手だが、捕手としての能力ならば阿部と遜色なし。涌井登板時はマスクも。)

 嶋基宏(東北楽天、右)[今季成績打率291、1本塁打、8打点、3盗塁。]

 (第3捕手。兄貴分的人柄で、ブルペン捕手、精神的支柱要員にふさわしいと判断。田中将の良き相棒としても。)

 

 (内野手。)

 中田翔(日本ハム、右)[今季成績打率239、24本塁打、77打点、5盗塁。]

 (絶対不動の「4番・DH」。日本代表の3連覇実現はこの男の打棒に掛かっている。)

 T岡田(オリックス、左)[今季成績打率280、10本塁打、56打点、4盗塁。10年本塁打王。]

 (左の代打として期待。良くも悪くもフルスイングだが、その強心臓ぶりが魅力的。)

 村田修一(巨人、右)[今季成績打率252、12本塁打、58打点、1盗塁。07年、08年本塁打王。]

 (右の代打として期待。今季は不調だったが、飛距離は日本球界でも有数のレベル。)

 松田宣浩(ソフトバンク、右)[今季成績打率300、9本塁打、56打点、16盗塁。]

 (「6番・三塁手」として期待。勝負強く、日本球界の中でも最もトリプルスリーに近いかも。)

 坂本勇人(巨人、右)[今季成績打率311、14本塁打、69打点、16盗塁。12年最多安打。]

 (「3番・遊撃手」。状況判断力と思いきりに優れ、名門巨人で不動の3番であることも評価。)

 鳥谷敬(阪神、左)[今季成績打率262、8本塁打、59打点、15盗塁。11年最高出塁率。]

 (内野守備固め、及び精神的支柱要員。勝負強さと堅実な守備が魅力的。)

 本多雄一(ソフトバンク、左)[今季成績打率246、0本塁打、31打点、34盗塁。10年、11年盗塁王。]

 (「2番・二塁手」。30盗塁到達が通算5回。機動力野球実現には不可欠の存在。)

 浅村栄斗(埼玉西武、右)[今季成績打率245、7本塁打、37打点、13盗塁。]

 (内外野の複数ポジションを高次元でこなせる貴重なマルチロール。快足で勝負強い打撃も魅力。)

 

 (外野手。)

 長野久義(巨人、右)[今季成績打率301、14本塁打、60打点、20盗塁。11年首位打者等。]

 (「9番・左翼手」。状況に応じた打撃が魅力で、ハートの強さも持ち味。)

 内川聖一(ソフトバンク、右)[今季成績打率300、7本塁打、53打点、6盗塁。11年MVP、首位打者等。]

 (「7番・一塁手」。日本球界最高レベルのバットコントロールと豊富な経験を買って。)

 聖澤諒(東北楽天、左)[今季成績打率270、4本塁打、45打点、54盗塁。12年盗塁王。]

 (「1番・中堅手」。2年連続50盗塁到達。快足を活かしたあひろい守備範囲も魅力的。)

 大島洋平(中日、左)[今季成績打率310、1本塁打、13打点、32盗塁。12年盗塁王。]

 (「8番・右翼手」。快足、堅実な守備に加えて、何事にも全力姿勢であることも特筆。)

 糸井嘉男(日本ハム、左)[今季成績打率304、9本塁打、48打点、22盗塁。11年、12年最高出塁率。]

 (左の代打及び外野守備要員。4年連続打率3割到達のバットコントロール及び選球眼が魅力。)

 

 

 上記が、自分(愛球人)が考える、「2013年WBC日本代表28人枠」です。

 技巧派投手、左腕投手、快足打者を多めに選出した関係で、タイトルホルダーを複数名落選になったりしていますが。

 例えば、今季首位打者の角中(千葉ロッテ)や、今季沢村賞の摂津(ソフトバンク)、今季最優秀救援の武田久(日本ハム)等を、容赦なく落選としましたから。

 

 そして、例えば、二遊間の第4の選手に、浅村(埼玉西武)を選出しましたが、これも正直迷いました。

 例えば、梵(広島)や、明石(ソフトバンク)も、魅力的な選手でしょう。梵は、今季広島で「3番・遊撃手」を張り、快足、堅実な守備に加えて、勝負強い打撃も向上傾向にあります。

 また、明石も、内外野の複数ポジションに対応可能なマルチロールであり、今季は25盗塁と、自慢の快足も開花させました。

 ですが、何故浅村にしたのかといえば、守備力、勝負強い打撃は勿論ですが、大舞台になればなるほど燃えることができる選手だから、ということです。やはり国際試合ですから、結局は精神力になるのではないか、と。それで浅村にしました。

 

 この二遊間は実に象徴的で、これまでならば、中島、西岡、川崎が、しのぎを削ってきたポジションです。代表クラスを3人も候補から外さざるを得ないとなると、こうも一気にきつくなるのか、と。いわば、今回の「代表28人枠」は、「過渡期の陣容」といえるのかもしれません。

 

 技巧派右腕としての岸の選出も、正直、金子(オリックス)、永井怜(東北楽天)の故障さえなければ、より選択肢が多彩になったのに、とは思いますし、09年WBCでは直前に落選した不安要素もありますが、09年のときよりは投球術の引き出しが増えていることに照らせば、心配ないだろうと考えてのことです。

 

 あるいは抑えも然り。正直、球児を選出できればベストでしたが、山口俊、涌井も、キンブレル、呉昇桓に匹敵し得る、球威と強心臓を兼備し得る抑えです。杉内も、多彩な球種と投球術の持ち主ですから、短いイニングでならば、その凄味がより引き出されるのでは、と。

 多彩な球種の石川、変則左腕の森福、サブマリンの牧田。この3人は、特に米国やカリブ地域では、あまり見かけないタイプの投手です。このような、変則的なタイプの投手を中継ぎに配せる事こそ、日本投手陣の最大の強みになり得ると、自分は思います。

 

 

 では、上記に挙げた、「2013年WBC日本代表28人枠」を、下記に、起用法別に振り分けてみましょう。

 

 

 (図解6)「愛球人が考える2013年WBC日本代表28人枠」における、具体的起用法。

 

 [投手。]

 先発(田中将、内海、前田健。)

 第2の先発[ロングリリーフ](能見、岸、成瀬。)

 中継ぎ(石川、牧田、森福、涌井。)

 抑え(杉内、山口俊。)

 

 [石川、森福は左のワンポイント起用もあり得る。例えば、「対フィルダー専用要員」等での起用とか。あるいは、石川、牧田は、直後に涌井、杉内、山口俊といった本格派を起用することでこそ活きるかなとも考える。]

 

 

 [打者。]

 〈スタメン。〉

 1(中)聖澤

 2(二)本多

 3(遊)坂本

 4(DH)中田翔

 5(捕)阿部

 6(三)松田

 7(一)内川

 8(右)大島

 9(左)長野

 

 〈控え。〉

 右の代打(村田)

 左の代打(T岡田)

 内野守備要員、代走(鳥谷)

 外野守備要員、左の代打、代走(糸井)

 内外野守備要員、代走(浅村)

 

 

 確かに、「替えが効かないであろう選手」が何人かいることの不安がない訳ではありません。

 特に、坂本、中田翔、阿部の中軸は、あらゆる意味で不在時のダメージは少なくないでしょう。

 あるいは、一塁手と考える内川は、ここ2年間は基本的に左翼、右翼が基本です。

 

 ですが、大砲要員(中田翔)ならば、村田、T岡田でも、飛距離に遜色はない。

 遊撃手(坂本)不在時の対応でならば、鳥谷起用でも、長打力こそ落ち度も、むしろ守備力は上がる。打順をいじるリスクはありますが、例えば、3番松田、6番内川、7番鳥谷にする方法もあるでしょう。

 捕手(阿部)の問題にせよ、炭谷、嶋も、打撃に目をつぶれば、捕手としての能力は決して遜色ない。5番ということでは、松田を起用すればよい(6番内川、7番に捕手。機動力野球を押しだす意味で、この打順がベターかと)。

 あるいは、より守備的に振る舞う意味で、阿部を「5番・一塁手」、炭谷(または嶋)を「7番・捕手」にする方法もあるでしょう。

 

 ちなみに中田翔のDH起用は、4番打者としての役割に全てを集中して欲しい。本塁打や打点が欲しいときにこそ輝いて欲しい。そのためには、守備負担を免除することがベストと考えるからです。

 

 

 上記のように考えると、破壊力では、4番、5番しか見込めないので、米国、キューバ、韓国に見劣りするかもしれません。

 しかし、走塁力では、トリプルスリー級の潜在能力を持つ坂本、松田は勿論、8番から2番の4人を一気に配せる。これは他国に比べると、最も誇れる持ち味といえるでしょう。

 投手の分厚さ(特に中継ぎ陣)も、世界最高レベルと思う訳です。そう考えると、目指すべき野球スタイルが見えてくるのでは、と。

 

 

 「一つでも先の塁を貪欲に狙い、一球を強く大切にする(球際の強さ、全力姿勢をも含めて)、機動力及び投手力を軸とする『1点に拘る全力野球のスモールベースボール』。」

 

 

 これが、「2013年WBC日本代表」における、「ベストの野球スタイル」と強く考える訳です。

 

 いずれにせよ、「2013年WBC日本代表」が、「3連覇実現」を叶えることを、強く希求してなりません。

 

 

 長文、駄文、とても申し訳ございません。

 未熟な自分で申し訳ないですが、今後とも何卒よろしく御願い申し上げます。