「2013年WBC、野球日本代表の3連覇実現に向かって、現時点で感じること(その3)。」

 こんにちは。愛球人と申します。

 

 「愛球人ホームページ。」、第36回のブログエントリーの論題は、「2013年WBC、野球日本代表の3連覇実現に向かって、現時点で感じること。」です。

 

 実質的には、ブログエントリーの本論の35回目になります。そして、NPBブログエントリーの4回目、野球日本代表ブログエントリーの2回目になります。

 

 では、(その2)の続きから、考察を始めます。

 

 

 ここでは、自分(愛球人)が考える、「2013年WBC野球日本代表における3連覇のために大切なことの一考察」を、したいと思います。

 

 冒頭にて、「決まった28人は、全力で応援する。」と述べました。

 ですが、その一方で、「今回の28人が、『NPBオールスターズ』にふさわしい陣容か、少なからず疑問を抱く。」というのも、率直な感覚なのも、また事実です。

 

 尤も、現在のNPBでは、40人~50人程度は、日本代表にふさわしい実力の持ち主である、と正直強く抱きます。

 100人の野球ファンがいれば、それこそ、100通りもの「28人枠」が生み出され得る、と思いますし、それはそれで、最大限に尊重されて然るべき、とも強く抱くのです。

 

 だから、「正解」は、必ずしも一つではない。いやむしろ、「3連覇」が叶えば、それが正解であるのかもしれませんし、叶わなければ、結局「不正解」であった、となるのかな、とも思うのです。

 少なくとも、「3連覇」は絶対にできる、と信じることのみなのかな、とも思う感じなんですよね。

 

 

 ただ、率直に言って、今回の「28人枠」が、「最強の28人枠」であるかといえば、自分は、「そうは思わない」感じなんですよね。

 もっといえば、「35人~40人程度の候補選手を合宿に召集して(それも、2月12日くらいから合宿に召集してしまうこと)、そこでのコンディションやタイプ別バランスを最大限に考慮して、28人枠を編成する」、それがベストであったのではないか(そして、今後の教訓として)、と自分は強く抱くのです。

 

 そもそも、今回の「28人枠」、いや、「33人枠」では、いくつか突っ込みどころが満載な感じがあるのです。

 

 

 (図解11)「40人枠」「28人枠」において、今回のWBC日本代表で留意すべきであったのでは、と感じる要素。

 

 (1)直近のシーズンで結果を出した選手を最優先で選出する(タイトルホルダーを軸に、規定打席、規定投球回数に到達した人間を出来るだけ召集する、ということ)。

 (2)コンディションを最優先して選出すること(どれほど実績があろうとも、万全な体調でなければ水泡に帰する。逆に力量的にボーダーラインでも、「準備ができている」選手であれば、積極的に選出して然るべきとも考える)。

 (3)「軸」を明確にしておく(先発3本柱、絶対的抑え、中軸の3人、正捕手はあらかじめ明確にした方がよい)。

 (4)タイプ別バランスを重要視する(国際大会の特性を考慮して、投手ならば、技巧派、左腕投手をできるだけ多く配した方がよい。打者ならば、複数の守備位置を高次元で対応し得る打者[いわゆるマルチロール]、走塁技術に優れる打者を出来るだけ多く配することが肝要かと)。

 (5)投手の構成において、どのような役割にも対応し得る投手(普段は先発だが、ロングリリーフやワンポイント起用をも厭わない利他的なメンタリティーの持ち主)、あるいは、抑え経験者(ピンチの局面になれているから)を、できるだけ多く選出する(ただし、救援専門の投手は、あまり多くなり過ぎないことも肝要。長いイニングに対応できる投手が多い方が有利でもあるので)。

 

 

 で、今回の場合、「投手13人、捕手3人、内外野12人、合計28人」という基本フォーマットがあるとのことです(韓国は、捕手は2人ですが)。だとすれば、国内合宿召集の時点で、「投手17人、捕手4人、内外野15人、合計36人(~40人)程度」を召集すべきだったのでは、と正直強く抱くのです。

 

 今回の場合、大島、村田、浅尾のように、「コンディションに問題がある」ならば、断念やむなしでしょう(本音をいえば、前田健もこれに該当し得るように感じてならないのですが。そして浅尾は、昨季のパフォーマンスを考えれば、そもそも候補に選出すべきではなかったかと)。

 ただ、山井のように、「力量不足」(安定した成績をこれまで挙げられた訳ではない。確かに大舞台で強いイメージはありますが)の選手を選出したり、ベテラン打者を3人(稲葉、松井稼、井端)も選出する必要があったのか?とは、正直強い疑問符を抱くのです。

 

 では、自分が日本代表監督ならば、「28人枠」において、どのような選出をするのか(国内合宿での「36人枠」をも含めて)、私見を述べたいと思います。

 

 

 (図解12)自分(愛球人)が考える、現時点における、「2013年WBC日本代表28人枠」選出における基本スタンス。

 

 (1)「NPBオールスターズ」を最大限に具現化し得る陣容にする。そして、「チーム」として機能し得る「最強」の28人枠にウェートを置く(「最高」が「最強」とは限らないので)。

 (2)基本的なベースは(図解11)の方針。で、WBCはタフな闘いであるので、心身の負担があまりにも大きい。故に、精神力を重要な選考要素とする。また、主として35歳以上のベテラン選手は原則的に選考対象から除外。

 (3)投手は左右のバランスをできるだけ重視する。特に対強豪国、あるいはパワー型の打者をいかにして封じるかと考えると、技巧派をできるだけ多く配しておきたい。

 (4)打者については、ポジションバランスに留意したい。また、破壊力で他国にどうしても劣ることや、他国が総じて守備力に不安を抱えることをも踏まえても、走塁力に優れる選手をできるだけ多く配したい。

 (5)対左腕投手ということをも踏まえても、同等の能力であれば、右打者の方を優先させる。また、できるだけ何か一つ以上に特筆する能力を持つ選手や、複数ポジションに対応可能な選手を優先して選考したい。故に、タイトルホルダーでも容赦なく落選対象になり得る。

 

 

 これを踏まえて、現時点でならば、ですが、「28人枠」の候補を自分ならばどうしたか、ということを、11月26日時点のエントリーとは、やや顔触れが異なりますが、示したいと思います。

 

 

 (図解13)自分(愛球人)が考える、現時点における「2013年WBC日本代表28人枠」(候補における基本的な考え方)。

 

 

 (投手)

 (1)先発3本柱→田中将(東北楽天)、内海(巨人)が左右の看板。これに3枚目の先発で前田健(広島)。ただし前田健が故障となれば、能見(阪神)を充てる。

 (2)抑え→所属チームで抑えの選手を充てるのがベターだが、球児クラスの抑えは現状不在。その意味で、豊富な国際経験を考慮して、杉内(巨人)をベースにする。杉内ならば、「彼につなげれば勝利は間違いない」と結束できると考えるから。

 (3)第2先発の候補→沢村賞受賞者の摂津(ソフトバンク)は最優先。左腕では、成瀬(千葉ロッテ)の経験にかける。3人目の「第2先発」の候補は、右では多彩な球種の岸(埼玉西武)に再チャレンジさせ、左では昨季開花した大隣(ソフトバンク)を充てる。ここまでで8人。

 (4)中継ぎ陣→下手投げは国際大会で威力を発揮し得るので、牧田(埼玉西武)はマスト。左腕投手も多く組み込みたい。その意味で、経験豊富な石川(ヤクルト)、抑えとして開花した森福(ソフトバンク)、タフネスの山口鉄(巨人)も候補になり得る。

 (5)抑え経験者→先述の森福に加えて、涌井(埼玉西武)、山口俊(横浜)、青山(東北楽天)も候補になり得る、特に涌井はどのような役割にも対応し得るのでプライオリティーが高い。また、澤村(巨人)は、所属球団では先発だが、その球威は短いイニングだとより生き得る。故に澤村も中継ぎリストに加えておきたい。これで16人。

 

 (捕手)

 (1)正捕手は阿部(巨人)。合わせて主将に任命する。候補は4人が望ましいと考えるが、昨季及び近年のパフォーマンスから、炭谷(埼玉西武)、嶋(東北楽天)。精神的支柱が必要であるならば、里崎(千葉ロッテ)を充てる(2006年の第1回大会の正捕手であるので、経験を伝えるため)。

 

 (内外野)

 (1)阿部が正捕手にして主将であるので、4番は別に置く必要がある。最適任は中田翔(日本ハム)。起用法はDHで固定する。

 (2)中軸候補として、3番の固定も必要。最適任は坂本(巨人)と考える。また、5ツールプレイヤー候補(走攻守3拍子揃う打者)として、長野(巨人)、松田(ソフトバンク)、糸井(日本ハム)も組み込む。アベレージヒッターも重要であるので、内川(ソフトバンク)もマスト。首位打者ホルダーとして、角中(千葉ロッテ)も招集する。

 (3)快足打者を積極的に組み込む(国際大会では少ないチャンスをものにするためになおさら重要であるので)。その意味で、故障の大島(中日)は断念やむなしにせよ、聖澤(東北楽天)、本多(ソフトバンク)は1、2番打者として組み込む(大砲が少ないとなればなおさら必要かと)。

 (4)大砲候補として、右では村田(巨人)、左ではT岡田(オリックス)。ただし、村田は故障ならば断念やむなし、T岡田も、昨季は故障で長期欠場であったので、直前でのカットもあり得るかもしれない。

 (5)内野の巧打者として、鳥谷(阪神)を組み込む。また、内外野の控えの枠が4しかないことを持考えれば、内外野のマルチロールが絶対に必要と考えるので、貴重な該当者であろう、浅村(埼玉西武)、明石(ソフトバンク)をも組み込む。ここまでで13人(T岡田をもカウントして)。

 (6)外野の守備力をも考慮して、荒波(横浜)、岡田(千葉ロッテ)をも組み込む。ここまでで15人。

 

 

 ここから、絞り込み作業として、かつてWBC球に適応できなかった過去の岸、力量やタイプ別バランスから、青山をカットして、投手は14人。ラストは、杉内に加えて、ダブルス突破的要因として涌井をもカウントして、そうなると左の中継ぎを1人カットし得るので、山口鉄をカット(澤村の可能性に掛ける)。これで投手は13人。

 捕手は、精神的支柱が必要ならば、里崎を置くのは一案でしょう。で、チームの士気や攻守のバランスをも考慮すれば、里崎を第3捕手とする場合、第2捕手では、自分ならば、嶋を残して、炭谷をカットします(心情的にはどちらも残したいですが)。

 内外野は、T岡田の調子が戻っていれば、左の大砲として貴重であるので、長打、走塁でやや不安の角中をカット。マルチロール要員では浅村を優先させて、明石をカット。そして、外野守備要員では、荒波の伸びしろにかけて(昨季のゴールデングラブでもあるので)、岡田をカット。これで内外野は12人。

 で、投手の14人目としての山口鉄と、打者の12人目としての荒波を天秤にかけて、左腕投手が多いに越したことはないことと、荒波の打撃面での不安から、荒波をカット、山口鉄を残す、故に、投手14人、捕手3人、内外野11人、合計28人。投手偏重の構成になってしまいましたが。

 

 

 上記のことを踏まえて、下記のような感じになります。

 

 

 (図解14)自分(愛球人)が考える、「2013年WBC野球日本代表28人枠」。

 

 (投手[14人]。)

 田中将大(東北楽天、右)[昨季成績10勝4敗。11年沢村賞等。]

 内海哲也(巨人、左)[今季成績15勝6敗。11年、12年最多勝等。]  

 能見篤史(阪神、左)[今季成績10勝10敗。12年奪三振王。]  

 成瀬善久(千葉ロッテ、左)[今季成績12勝11敗、07年防御率王。]

 大隣憲司(ソフトバンク、左)[今季成績12勝8敗。]

 摂津正(ソフトバンク、右) [今季成績17勝5敗。12年沢村賞等。]

 石川雅規(ヤクルト、左)[今季成績8勝11敗。08年防御率王等。] 

 森福充彦(ソフトバンク、左)[今季成績2勝5敗17S。]

 山口鉄也(巨人、左)[今季成績3勝2敗5S。09年、12年最優秀中継ぎ。]

 澤村拓一(巨人、右)[今季成績10勝10敗。11年新人王。]

 牧田和久(埼玉西武、右)[今季成績13勝9敗。11年新人王。]

 山口俊(横浜、右)[今季成績1勝2敗22S。]

 涌井秀章(埼玉西武、右)[今季成績1勝5敗30S。09年沢村賞等。]

 杉内俊哉(巨人、左)[今季成績12勝4敗。05年沢村賞等。] 

 

 (捕手。)

 阿部慎之助(巨人、左)[今季成績打率340、27本塁打、104打点、0盗塁。12年MVP、首位打者等。] 

 嶋基宏(東北楽天、右)[今季成績打率291、1本塁打、8打点、3盗塁。]

 里崎智也(千葉ロッテ、右)[今季成績打率244、9本塁打、41打点、0盗塁。]

 

 (内野手。)

 中田翔(日本ハム、右)[今季成績打率239、24本塁打、77打点、5盗塁。] 

 T岡田(オリックス、左)[今季成績打率280、10本塁打、56打点、4盗塁。10年本塁打王。]

 村田修一(巨人、右)[今季成績打率252、12本塁打、58打点、1盗塁。07年、08年本塁打王。]

 松田宣浩(ソフトバンク、右)[今季成績打率300、9本塁打、56打点、16盗塁。] 

 坂本勇人(巨人、右)[今季成績打率311、14本塁打、69打点、16盗塁。12年最多安打。] 

 鳥谷敬(阪神、左)[今季成績打率262、8本塁打、59打点、15盗塁。11年最高出塁率。]

 本多雄一(ソフトバンク、左)[今季成績打率246、0本塁打、31打点、34盗塁。10年、11年盗塁王。]

 浅村栄斗(埼玉西武、右)[今季成績打率245、7本塁打、37打点、13盗塁。]

 

 (外野手。)

 長野久義(巨人、右)[今季成績打率301、14本塁打、60打点、20盗塁。11年首位打者等。]

 内川聖一(ソフトバンク、右)[今季成績打率300、7本塁打、53打点、6盗塁。11年MVP、首位打者等。]

 聖澤諒(東北楽天、左)[今季成績打率270、4本塁打、45打点、54盗塁。12年盗塁王。]

 大島洋平(中日、左)[今季成績打率310、1本塁打、13打点、32盗塁。12年盗塁王。]

 糸井嘉男(日本ハム、左)[今季成績打率304、9本塁打、48打点、22盗塁。11年、12年最高出塁率。]

 

 

 (図解15)「愛球人が考える2013年WBC日本代表28人枠」における、具体的起用法。

 

 [投手。]

 先発(田中将、内海、能見。)

 第2の先発[ロングリリーフ](成瀬、摂津、大隣。)

 中継ぎ(石川、森福、山口鉄、澤村。)

 セットアッパー(牧田、山口俊、涌井。)

 抑え(杉内。)

 

 

 [打者。]

 〈スタメン。〉

 1(中)聖澤

 2(二)本多

 3(遊)坂本

 4(DH)中田翔

 5(捕)阿部

 6(一)松田

 7(左)内川

 8(三)鳥谷

 9(右)長野

 

 〈控え。〉 

 左の代打(T岡田)

 内外野守備要員、代走(浅村)

 外野守備要員、左の代打、代走(糸井)

 

 

 これはあくまでも私見に過ぎません。あくまでも、「愛球人が日本代表監督ならば」の「28人枠」です。

 

 

 では、上記のことをも踏まえて、自分(愛球人)が考える、「2013年WBC野球日本代表における3連覇のために大切なことの一考察」を、(その4)にて示したいと思います。

 

 

 という訳で、長い文章になりますので、続きを(その4)にて記します。

 何卒、最後まで御拝読して頂けると、とても有難く思います。

 

 よろしく御願い申し上げます。