「サッカー日本代表、2014年ブラジルW杯検証的総括、及び、今後に向けての具体的提言(その5。4年後は勿論、12~20年後のために、どうあって欲しいか)。」

 こんにちは。愛球人と申します。

 

 「愛球人ホームページ。」、第45回のブログエントリーの論題は、「サッカー日本代表、2014年ブラジルW杯検証的総括、及び、今後に向けての具体的提言。」です。

 

 実質的には、ブログエントリーの本論の44回目になります。そして、サッカーブログエントリーの7回目になります。

 

 では、(その4)の続きから、考察を始めます。

 

 

 (図解11)にて示した、チリ代表の帰国時の熱狂ぶり。

 この、チリ代表。今回は、「16強」が最終結果でした。

 ですが、チリ国民が、心底喜んでいる、「有難う」と思っている、それがひしひしと強く伝わってくるのです。

 

 チリのみならず、コスタリカ、米国、ボスニア(GL敗退なのに!)とかでも、国民が熱狂的な歓迎ぶり、と伺いますが、結果がどうであれ、これらの国々に共通するのは、「最後の最後まで諦めない」「全身全霊を尽くし、出し切った」(ボスニアは、やや不運に泣いたようにも感じますが…)、だから、それが、見ている人間の心を打ち、「有難う」と素直に思える、そのような感じであるのです。

 

 で、日本。今回のW杯の場合、考えられ得る中で、悔しいですけど、「ひどいパフォーマンス」と言わざるを得ないと思うのです。

 これと同等くらいにひどいのは、それこそ数えるほどでしょうが、それにカウントせざるを得ないのが、韓国です。

 その、韓国。代表の帰国時、空港では、怒号の嵐、辛辣な横断幕まであったとか。正直、そりゃそうだろうなあ、と率直に感じます。

 

 

 それに対して、日本。代表の帰国時。

 成田空港。良くも悪くも、「有難う」の労い一辺倒。勿論、「労い」はあって然るべきかなとは思いますが、少なくとも、報道や映像の限りでは、「怒号」が微塵もない。

 

 これってどうなのよ?と。そう。「駄目なものは駄目。」と自分は思うのです。

 「よくやった」と思える選手は、自分にいわせれば、「ゼロ」。強いて挙げれば、篤人、川島くらいでしょう(というか、最後までCBがザルすぎて、あれでは川島がかわいそう。例えばチリ、メキシコ、コスタリカ、米国、いずれもGKのスーパーセーブが目立ちがちであったが、DF陣の守備の質も、それなりに高かった〉。

 

 

 これは、普段の試合でもそうです。内容的に低調であろうとも、ブーイングや怒号が、ほとんどまるでない。

 2010年4月。セルビア戦(長居)。このとき、自分は生参戦していたのですが、ありったけの怒号、ブーイングでした。

 それがまるで、この4年間、ほとんどなし。Jでさえ、内容が低調(とみなされる)ときは、怒号、ブーイングは勿論、例えば、バス包囲(現に今季も、確か清水サポがこれを決行したと記憶します)をも厭わないのに。

 

 いわゆる「黄色い歓声」。それを全否定するつもりはありません。

 ですが、なんというか、例えば、海外のサッカーでも、相手でも、いいプレーをしたら「拍手」だし、自チームが、駄目なプレーをしたら「怒号、ブーイング)である訳です。

 

 それどころか、です。いま、政治の世界で、「集団的自衛権」ということが、連日のように話題になっていますが、例えば、首相官邸前。連日のように、シュプレヒコール(ただし、あのデモの仕方には、自分は正直強い違和感を抱いていますが…)。

 この、首相官邸前。それと、成田空港(あるいは、普段の代表戦でも然りですが)。この相違。いわゆる、「熱量」の落差に、あぜんとするんですよね。

 

 しかも、です。ブラジルまで現地参戦したコアファンは(自分にいわせれば、「超」がいくつも就く感じですが。「真のコアファン」とでもいいましょうか)、自らゴミ拾いを率先してするなど、賞賛された。そのような、「まとも」なファンも、少なからずいるとは思いますが、悲しいですが、現実論としては、相対的に見て、日本のサッカー界における、「ファンの質」は、御世辞にも高いとはいえない、かなと。

 

 

 この、「熱量」の落差。発煙筒が合法的かどうか、考えさせられますが(個人的には認めるべきと思っている。「駄目なものは駄目」という表現手段として、うってつけではないか、と思うから)、「ファンの質」の改善も、中長期的に進めていかねばならないでしょう。

 

 

 なんというか、この4年間の失敗の大きな要因。内容面でも、ファンの質の劣化の面でも。「なるべくしてなった」。どういうことか。

 

 

 「あらゆる意味で、『本田、香川、長友、篤人』の『海外4人組』が大きくなりすぎた。結果、戦術面でも集客面でも、依存度が日を追うごとに大きくなり、ファンの間では、『海外4人組が何とかしてくれる』という幻想を持ち、戦術、組織面でも、『4人組ありき』(いなくなると急激に質が劣化する。チリ、メキシコとかでは、そこまでひどくはなっていない)に陥ってしまった。」

 

 

 そう。今回の敗因。「海外組絶対主義」。06年と同じ轍を踏んだということか、いやむしろ、それ以上の失敗であった、自分はそう思うのです。

 ファン然り、メディア然り。そして、Jの実力者(名指しすれば、闘莉王、寿人、柏木。他にもいるが、特にこの3人)に対する、徹底した「ガン無視」ぶり(というか、この3人は、「ものを言える人間」であるが故に、それが逆に作用した可能性が、と自分は解釈していますが)。

 

 で、いつしか、(たとえ無意識的にでも、)「自分たちが偉いんだ。」という感じになり、ブレーキ役(鼓舞役ともいえるが)が、「23人枠」の中に、誰もいなかった。

 せめて、たとえ闘莉王、寿人、柏木をどうしても入れたくなくとも、槙野(浦和では、一見すると「おちゃらけ役」に映ることもあるが、いつもファンやチームのためにどうすれば「心が一つになる」かを考えて行動できる)を組み込む(勿論起用時は、守備固めかパワープレー限定と理解させることが肝要だが)、あるいは、第3GKに、曽ヶ端(鹿島)か菅野(柏)のような、鼓舞役(フランスのランドローのイメージ)専用要員を組み込んだ方が良かったのではないか、自分は、そのように思うのです。

 

 

 今回のドイツ、優勝の要因は、いくつか挙げ得るでしょうが、個人的には、第2GKのバイデンフェラー(ドルトムント)が、「鼓舞役」に徹していたことが、強く印象に残っていて(それを理解させるために、指揮官はぎりぎりまで召集しなかったのでは、と思っていますが)、やっぱり、「鼓舞役」は1~2人は絶対に必要、これも今回のW杯での「教訓」と感じるんですよね。

 

 

 で、個人的に、自分が強く印象に残っていること。

 

 「(ドイツもアルゼンチンも、)中長期的に育成に粘り強く取り組んできたからこその、今回の結果。」

 

 今回のW杯の決勝、ドイツ対アルゼンチン、試合終了後、解説の岡田武史さんの言葉です。

 

 これに自分は、強く共感したんですよね。そう。日本の場合、「4年後」ということが強調されがちですが、勿論それも大切なんですけど、現在の日本の場合、「日本サッカーとしてのスタイル」が、「存在しない」ことが浮き彫りになっている。

 選手がどう変わろうとも、「ここだけはずっと変わらない」と思える、「立ち返れる場所」の不在。ここからメスを入れる必要が、あると思うんですよね。

 

 はっきり述べれば、「4年後」だけを強調したら、「一過性」のみに終始しかねやするまいか、と。むしろ、この機会に、「12~20年後」の8強(それもコンスタントな)を叶えるための、「中長期的ビジョン」「粘り強い育成システム」の構築、が必要であるように思うんですよね(Jリーグの在り方も、抜本的な改革が必要、と思いますが。個人的には、「Jプレミア構想」は、あってよいと思っていますし、J1のチーム数は「16」くらいが妥当ではないか、と思っています)。

 

 

 で、日本人選手の「相対的特徴」として、自分は、下記のことを、抱いているんですよ。

 

 

 (図解13)自分(愛球人)が考える、日本人選手の「相対的特徴」。

 

 (1)頭がよい(いわゆる「サッカーIQ」「プレービジョン」に直結し得る。現に、あらゆる学力指標で、長年、日本はトップレベルに君臨し続けてきたし、数学五輪、科学五輪、科学コンテストとかでも上位入賞をコンスタントに輩出している)。

 (2)実直、勤勉である(指揮官の志向する戦術に対して忠実とよく言われる[つまり、「戦術理解力」の高さ]。「よく走る」といわれる[現にオシムは、かつて代表で「走るサッカー」「人もボールも動くサッカー」を目指してきた])。

 (3)フィジカルコンタクトが脆い(例外も一部いるが、基本的には当たりに弱い。つまり、肉弾戦をできるだけ回避したい、となる。ということは、いわゆるパワー型のサッカーと対極のサッカーを志向しないと、対応できない、とも解釈し得る)。

 (4)高さに乏しい(いわゆる180cm以上の選手が、Jのどのチームでも、数えるほどなのが現状。特にいわゆる「大型MF」とかは、ほとんど見当たらないといってよい。バスケでも、200cm以上の選手が希少であることに照らしても、日本がいかに体格的に恵まれないかがわかる)。

 (5)足が速い、伝統的に「10番」信奉の傾向(快足については、岡野、大久保、永井、宮市等、コンスタントに輩出し続けてきた。「10番」については、キャプテン翼、イナズマイレブン(シーズン2)とかで、「10番」が主人公として描かれていることとかに象徴され得る。10番の重要性は、バレーでのセッター、バスケでのPGが強調されやすい傾向とかにも現れている)。

 

 

 つまり、これからいえる傾向。まず、パワーサッカーに脆いことから、「中央突破」はアウト、と分かる。

 頭はよい。しかし、浮き彫りになっている現状は、「判断スピード」の弱さです。恐らく、「0コンマ何秒」の差でしょうが、これがなかなか埋められない差としてある。

 

 「ボールスキルが高い、判断スピードが遅い、パワーに乏しい、よく走る、ファンタジスタ信奉。」

 この5つの要素を最大限に考慮した最適解。それこそが、今後、日本が「中長期的に志向すべきサッカー」となる訳です。

 それは勿論、選手が誰になろうとも、どう変化しようとも、「これだけは絶対に変わらない」、そのような「統一された方向性」が求められることになります。

 

 

 「全員攻撃全員守備」。

 

 

 これが、日本サッカーとして、「統一された方向性」として、求めたいこと、と感じるんですよね。

 それこそ、ボールスキルは高くとも、いわゆる超絶技巧とかが、できる訳ではない。だからといって、フィジカルコンタクト、身体能力で勝負するのは、全くといってよいほど向いていない。

 そうであれば、とにかく全員が、炎、火の玉の如く、「走り抜く」しかない。その意味で、「走るサッカー」を志向するアギ―レの招聘は、ある種、「理に叶っている」ように思うのです(2010年W杯のメキシコ代表の、流れるようなパスワークと激しい運動量に、すっかり心酔した)。

 

 「高い位置からの守備ができないFWはいらない。」

 「低い位置からの組み立てができないDFはいらない。」

 

 それくらいのことが、あってしかるべきでは、と思うんですよね。

 

 

 この、「全員攻撃全員守備」。これならば、たとえ選手が変わろうとも、ぽぜっ書ん、カウンターとかと異なり、さほど影響されずに済む。

 で、個人的には、オランダ、ポルトガルのように、クラブから代表まで徹底して、「3トップ」で統一する方法も、実は好きなんですけど、日本の場合、「頭脳性」の高さを活かす意味でh、1つのシステムに統一させるのは、あまり向いていないのかな、と。

 むしろ、複数の布陣(少なくとも3つ以上)を自在に使い分け得る、そのような感じのサッカーが、望ましいように思うんですよね。

 

 

 それと、できるだけスピード感に満ちる攻撃をするためには、

 

 「速攻と遅攻の使い分け」「流動性、連動性に満ちるサッカー」

 

 も、とても大切になってくる、と思うんですよね。

 

 

 それと、大切なこととして、これは、A代表に留めるのではなくて、

 

 「A代表、U23、U20が、統一された方向性でサッカーを中長期的に粘り強く進めること。そして、できればこの統一された方向性を、育成年代から進めていくこと。

 そしてできれば、今後1年半程度を、『日本サッカーが進むべき方向性』を見定めるために、試行錯誤する期間に充てて欲しい。そして、それが確定できれば、2018年W杯までは、内容重視で、この試合ではこれができた、みたいに、その時々の試合ごとに、テーマを定めて、一つ一つ積み上げて欲しい。」

 

 この思いを、正直強く抱く次第なんですよね。

 

 

 で、自分自身、今回のW杯の敗因として、先述でも言及しましたが、

 

 「あらゆる意味で、『本田、香川、長友、篤人』の『海外4人組』が大きくなりすぎた。」

 

 と抱いているのですが、実力的には、確かにある種やむなしのところもあったかもとは思うのです。でも、なんというか、「一線を越えてしまった」感じがあるんですよね。

 「個の力」的な意味では、やむを得なかったかもとしても、むしろ自分が違和感視するのは、恐らく、「影響力」的な意味で、この「海外4人組」が、「大きくなりすぎた」感じを、自分は抱く訳です。

 

 

 で、若い選手で、有望な選手がいないのかといえば、そうではない訳で、個人的には、2018年W杯に向けた開幕戦(9月上旬。既にアギ―レ政権、ということになる訳ですが)、この夫人からスタートして欲しい、と思うんですよね。

 

 

 (図解14)自分(愛球人)が考える、アギ―レ政権開幕戦理想布陣(2014年9月)。

 

 システム(4-3-3)

 監督(アギ―レ)

 

                     宇佐美

 

 元気                                        柿谷

 

             MF               MF

 

                     MF

 

 DF          DF               DF           DF

 

                     GK

 

 

 「宇佐美(G大阪)、元気(浦和→ヘルタベルリン)、柿谷(C大阪→バーゼル)」。

 3人とも、「超絶技巧」「創造性」の持ち主であり、「仕掛け」「ゴールに向かう気持ち」の意識が強く、「違い」を生み出せて、それこそ、ユース時代から、「神童」の称号をほしいままにするほどに、将来を嘱望されてきた選手です。

 

 まだ、荒削りの感じはあります。紆余曲折も、いろいろとありました。でも、この3人ほど、「ゴールへの気持ち」「わくわく感」を実感できる存在は、そうはいない、とも思う訳です。そして荒削りということは、裏を返せば、「伸びしろ」がある、とも感じる。

 

 この3人をまずは、「徹底的に辛抱強く使い続けるべき」、そう強く抱くのです。

 

 ただ、そのための前提条件として、まず、「前線からの守備」。そこから素早く「守→攻」へと切り替えができて、「ゴールに向かう気持ち」を前面に押し出していくこと。

 そして、後ろの7人が、「全員攻撃全員守備」を共有できることは勿論ですが、とりわけ、「走り抜く」ことができるかどうかが、重要になると思うのです。

 

 

 (図解15)自分(愛球人)が考える、アギ―レ政権開幕戦理想布陣(2014年9月)(その2)。

 

 システム(4-3-3)

 監督(アギ―レ)

 

                     宇佐美

 

 元気                                        柿谷

 

             柏木             柴崎or高橋秀

 

                     細貝

 

 大田宏or下平      岩波             遠藤航or植田        高橋峻

 

                     西川

 

 

 いま、上記のメンバーを、「開幕戦理想布陣」として示しました。

 特に個人的に抱くのが、下記のことです。

 

 

 (図解16)(図解15)にて示した、理想布陣に籠めた思い。

 

 (1)「10番」「崩しの起点」「攻守のスイッチ役」「チームの鼓舞役」を兼務し得る存在として、柏木を起用する(若い選手をまとめるのは、浦和で経験済み)。

 (2)アンカーシステムを置くのは、速攻と遅攻を使い分ける、低い位置での守備を強いられても、そこから素早く組み立てに転じることが求められると考えるから。フォアリべロ的なことが求められるニュアンスをも含まれている。

 (3)「左利きの左SB」の育成の必要性。特に、大田宏(FC東京)、下平(横浜FM)は、Jではコンスタントに高いパフォーマンスを発揮できているので、使い続ける価値は充分にあるのではないか、と。

 (4)幸いにも、若く「サッカーIQ」「組み立ての質」の高いCBが何人か出てきている。特に岩波(神戸)、遠藤航(湘南)は、Jでも日進月歩の成長ぶりなので(特に後者は、故障癖さえなければ、もっと早い段階で代表に呼べたくらいだと思っている。そしてこの2人、共にラインコントロールの質も高い)、使い続けて欲しいと思っている。

 (5)少なくとも、今後1年間(できればW杯最終予選開幕前までは)は、「本田、香川、長友、篤人」の「海外4人組」は、「召集すべきではない」と思っている(「チームの和」、の問題もあるが、国内組の「底上げ」があってこそ、「+α」としての、「海外4人組」が生きてくると思うから。はじめから「海外組ありき」でチームを作ると、国内組の「底上げ」が二の次になり、同じ失敗を繰り返しかねないし、最初の1年~1年半は、「目指す方向性」の土台を構築することに専念すべき、と思うから)。

 

 

 その意味で、06年W杯直後からの、オシム政権は、いまこそ再評価し得ると思っていて(寿人、大久保をもっと使って欲しかった不満はあるが)、これは、

 

 「06年W杯のチームをいったん『壊して』、方向性を『構築し直そう』としたこと。」

 

 と思うんですよね。ですから、アギ―レ政権に求めたいことも、まさしくそれで、

 

 「まず最初の1年半くらいは、『方向性の再構築』に全神経を注ぐこと。結果よりもまずは『内容』重視であって欲しいし、その試合ごとに、『テーマ』を決めて、そのテーマに対する『到達度』を最重要視して欲しい。」

 

 ということです。一つ一つを積み上げられてこそ、最終予選、そしてW杯という「本番」へと向かっていける、と思いますから。

 

 それと、いま、「開幕戦理想布陣」を示しましたが、何よりも重要視して欲しいのが、

 

 

 「J、ACLでのパフォーマンス。少なくとも、『名前』で選んで欲しくない。特にACLは、それが世界で通用し得るかの大きな指標になり得ると思うし、また、Jで個人タイトル争い、あるいはベストイレブンに入ってきた選手は、積極的に招集して然るべきと思う。」

 

 

 ということです。この思いを、自分は強く抱くんですよね。

 

 

 それと、強化面。

 

 よくいわれることとして、「強豪国(特にいわゆる「八大国」)と積極的に強化試合を組むべきだ。」という見解があります。それを全否定はしませんが、でも自分は、正直、「それは違う」と思います。

 

 「受験戦争」は、自分は強い違和感を抱いています(日本の教育の「諸悪の根源」と思っている)。ですが、受験に受かるためにだって、(現実的には、いわゆる特融のテクニックが少なからず関係してきますが…、)段階的な学びが求められる訳であって、いわゆる「スモールステップ」的な教育システムを提唱する予備校も存在したりします。

 

 この、「スモールステップ」的な考え方には、ある種共感できる感じとしてあって、代表の強化というのは、勿論、強豪国に対する「力試し」も、時には必要とは思いますが、それあり気だと、逆に選手の「固定化」を誘発しかねないと思うんですよね。むしろ、同格、あるいは力が少し上、少し下のチームとの試合をできるだけ多く組むことが大切と思っていて、その方が、その試合ごとに、「テーマ」を持って臨みやすくなる、選手の「層を厚くする」ことや、「戦術の引き出しを増やす」ことが、よりなされ得る、と自分は考える訳です。

 

 

 (図解16)いわゆる「国際Aマッチデ―」カレンダー。

 

 (1〉http://www.fifa.com/mm/Document/WorldFootball/Calendar&Live/02/03/95/26/IMC2013-2018FIFAversionv28May2013_Neutral.pdf

 (2)http://www.plus-blog.sportsnavi.com/steven08/article/1744

 

 

 ここで重要なことは、「そもそも、海外組を呼べる試合が少なくなる。」ことにあります。しかも、W杯アジア最終予選は、恐らく、W杯本番の2年前(16年夏?)からスタートと思うので、だとすると、やはり、より一層、「最初の1年半」で、「方向性を見定める、若い選手を多く使って育てる」が、より一層重要になると思うのです。

 

 強豪国とやる云々以上に、むしろ重要になるのが、下記のことであると、自分は思うんですよね。

 

 

 (図解17)サッカー日本代表、今後4年間での強化方針として、重要視して欲しいと考えること。

 

 (1)年明けの国内組限定での長期合宿の徹底(2~3週間程度。その後、2試合程度の親善試合をセットで組む。アジア同士なり、オセアニア勢、あるいは北米遠征とかを組むのもよいかと。いずれにせよ、選手層を厚くする、先述の引き出しを増やすには、まとまった時間が必要であるし、そもそも日本代表は元来、この長期合宿の活用でチーム力を高めてきたはず)。

 (2)Jチームに対して、ACLで勝てるチーム作りを求めること、そしてそれぞれのJチームが、「自分たちのスタイル」を追い求めることの重要性。

 (3)代表戦の本拠地開催の際、例えばW杯予選ならば(恐らくそれぞれ4試合程度?)、1試合は、関東以外の場所で開催すること(いつも埼玉、横浜ばかりだと、首都圏のファンばかりしか向いていないのと同義と自分は思う。全国にファンがいること、それに対して最大限の配慮をしてこそと思うし、『ファンあってのスポーツ』であることを肝に銘じて欲しい!)。

 (4)2018年W杯の本番がロシアなので、つまり寒い。それに照らして考えると、「寒さ対策」に早い段階から慣らしておくことが重要。なので、親善試合を組む際、「ロシア、東欧、北欧、中央アジア」での試合をできるだけ多く(少なくとも毎年1試合以上は)組むことが重要。

 

 

 このような思いを、自分としては、強く抱く次第です。長くなってしまい、それでいて、思うようなことを綴れず、正直とても申し訳ない思いですが。

 

 

 いずれにせよ、日本サッカー界全体で、今回の敗北(内容的にみれば、完敗といってよい)の総括を、じっくりとそして入念に行い、その上で、今後4年間(及び、12~20年後を見据えることをも含めて)をかけて、十分かつ綿密な強化、準備をして欲しい、と強く希求する次第です。

 

 

 長文、駄文、とても申し訳ございません。

 未熟な自分で申し訳ないですが、今後とも何卒よろしく御願い申し上げます。